友達との旅行に12時間遅刻した話①(ぽん)
こんにちは、ぽんです。
皆さん、旅行はしますか?
実は僕、旅行が大好きでして。趣味一覧には書いていませんが、旅行も趣味みたいなものなんです。
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ちなみにこれはぴんちゃんと結婚する前の話なのですが、先日友達と話していて思い出したので消化させてください。
こんな失敗しても元気に生きているし、当時の旅行も楽しかったので、こんな人もいるんだなって笑い話で聞いていただけると幸いです。
それでは本編どうぞ。
その日は朝から天気が良く、雲ひとつない快晴だった。
「今日は、いいことがありそう」
鼻歌を歌いながら、階段を下る僕。
いつもよりも足取りが軽く、月の重力なのでは?と勘違いするくらいだった。
なぜ、そんなに機嫌がいいかというと、それもそのはず。今日は待ちに待った友達との北海道旅行の日だった。集合は8時半、午後の8時半だ。
その日は土曜日だったが、僕はその日外せない用事があり、午後4時まで出勤だったのだ。
休日の出勤も、旅行が控えているとすれば頑張れる。
いつも以上に頑張って、早く帰って旅行に持って行くお菓子でも物色しようか、なんて考えていた。
そんな矢先、一本の電話が入る。
友人である。こんな朝からどうしたのだろうか。
もしかして、急遽いけなくなってしまったとか…?そんな不安が脳裏を過った。
「…もしもし?」
「あ、ぽん。今どこ?」
訳がわからない。僕は家だ。もう少しで職場に出勤する。前に午前中は出勤すると言っていただろう。
「今は、家だが?」
「は?!電車間に合わないだろ!早く来いよ!みんな待ってるぞ!」
ちょっと待て、さらに訳がわからない。こいつは何を言っているんだ?頭がおかしいのか?
「僕はこれから出勤だ。電車?いく前にどこかに寄ってからいくのか?」
「おい、お前、まさかとは思うが」
友人の声が震えている。もしかしてだが、これはまさかそうゆうことなのか?
「集合、午前8時半だぞ」
決まりだ、完璧に決まりだ。この時、僕は理解した。
友人が電話をかけてきた意味、なぜこんなに焦っているのか。そして、僕の遅刻が決まったということ。
ただひとつ、腑に落ちないことがある。
「ちょっと待てよ、僕は今日土曜日だけど出勤しないといけないから午後からだと言っていたはずだ!それがどうして午前8時半になっているんだ!」
「は?お前が8時半の新幹線で行こうっていうから時刻表調べたら、午後はなくて午前8時半の新幹線しかなかっただろ!」
完璧にやらかした。これは僕が悪い。
仮に、仕事が入っていると前情報が入っていても、8時半に行くという情報が後から入ってきたら、仕事はなんとかなるのかと考える方が無難だ。
しかも午後の8時半に出発したならば、旅行先でその日は何もできないまま終わるような時間だ。普通は考えないだろう。
僕は、ひどく後悔した。後悔という時は「後」から「悔」やむと行った字を書く。
昔の日本人は、よく表現したものだ。
そんな中僕は、震える声でこういうしかなかった。
「先に、行っててくれ」
そういうしかなかった。流石の僕も12時間待っていてくれなんて言えなかった。
仮に待っていてくれたとしても、申し訳なさすぎる。
今日を楽しみにしていた友達の気持ちを考えると良心が痛みすぎて逆に辛いし、夜なんかは今後足を向けて寝れる気がしない。
そんな僕に、友達はありえない一言を言う。
「置いて行ける訳ないだろ。待ってるよ、12時間くらい」
神なのか?いや、こいつは仏なのか?仏教を開いたブッタなのか?人生を何周すればこの境地に辿り着けるのだろうか。
いずれにせよ僕が12時間友達を待たせ、今後友達の方に足を向けて寝られないことが確定した瞬間だった。
「それじゃあ、俺らは待ってるから、仕事頑張れよ」
最後まで仏のようなやつだった。とりあえず僕は速攻で仕事を終わらせて、向かわなくてはいけない。
旅行の準備も全速力だ。悠長にお菓子を選んでいる暇など僕にはないのだ。
「何が、今日はいいことありそう、だよ」
僕は、この言葉をつぶやいたことに酷く苛立ちを覚えた。
そんなことを嘆いても仕方がないので、職場へと足を運ぶのであった。
今回はここまで。小説風に書いてみました。
次回は、ぽん降車駅間違える。次回の更新をお楽しみに!
ではまた。